カレー

日本のカレーとインド料理
       ベーシックなチキンカレー  北西インドのカレー  南インドのカレー
        スパイス  リンク

日本のカレー

 日本のカレーは明治の頃にイギリス経由で伝えられたものだという。香料を組み合わせるのが面倒でルーが考案されたのもイギリスであり、日本のカレーの消費量は世界2位というからこれは日本式カレーが確立されているといっていい。

 ちなみに市販カレー・ルーのシェアトップはバーモントカレーだそうな。このことから「若干薄目、甘い」カレーが好きな日本人の嗜好が見える。日本のカレーについてはハウス食品のサイトにある「カレー図鑑」に詳しい。ちなみに筆者は使うとすればジャワカレーだが、こくまろと並んで3本の指には入るらしい。辛党もそこそこいるということだろうか。


インド料理
 
 カレーだけがインド料理ではなく、タンドリー・チキンやカバブー、ナンなど様様な料理がある。ナンまたは、ごはんとおかずを盛り合わせた定食はターリーといって、インドでは気軽に食べることができる。南インドではミールスと呼ばれ、バナナの葉の上に盛られて出てくる。亜大陸としばしば形容されるように広大なインドは気候も風土も地方によって相当異なるため、大まかに区切ってその地方の特徴を交えて述べる。

 北インドの主食はパン。乾燥した気候なので小麦が主要作物になっている。ナン、チャパティ、プーリー、パラタといったパンを専ら食べる。米よりもパンの比重が大きい。料理に使われる油はマスタードオイルや、ゴマ油、ピーナッツオイル、コットンシードオイルなど。

 インドではベジタリアンが多いが、比較的、北インドでは肉類を多く食べる。ベジタリアンとノン・ベジタリアンの区別は当地では厳格に守られて席を区別されるもののようである。もちろん宗教によって制約はあるが、肉類は体を暖める作用があると考えられており、北インドで生活するには、肉は食材に欠かせないものとされている。とはいえ、実際に食べるのは、せいぜい週に1度くらい。日常的に食べるものではない。
 

 そして、スパイス。北では、体を暖める効果のあるシナモンや、クローブを好んで使用する。カレーに関しては水分が少なく、油を多めに使う。また、ナッツを多用することもあり、比較的こってり目の料理に仕上がっている。
 実は、日本やヨーロッパ、アメリカにあるインド料理店で提供する料理は、ほとんどが北インドのもの。パンジャーブ州や、モグライ(ムガール帝国の宮廷料理)で登場するにすぎなかったナンとタンドリーチキンを世界的に有名にしたのは、首都デリーもある北インドが、外国人の出入りの多い地域だったからだといえる。
 

 南インドは水が豊富で米が作られている。暑くて湿気も高い。南インドのカレーは辛い。日本人なら思わず「カッレー!!」と声をあげてしまうほどのカレーだ。とにかく大量のレッドペッパーを使うのだが、辛くするにはきちんとした理由がある。レッドペッパーには身体を冷やす作用と防腐作用がある。高温多湿の南インドでは、体を少しでも冷やして快適に過ごしたい、という切実な願いがある。そして、高温多湿といえばカビなどの微生物の活動が最も活発になる環境で、食べ物が腐りやすい。そこで、レッドペッパーの防腐作用が利用されている。
 

 頻繁に使われるスパイスはココナッツとタマリンド。レッドペッパーと同様、体を冷やす作用がある。ココナツオイルは南の代表的な油として使われることが多いし、ココナッツジュースも好んで飲まれる。また、タマリンドとはカレーや炒めものに使われる酸味の強い植物である。
 

 南のカレーは、水分が多いサラッとしたタイプ。それも、汗で流れ出た水分を体に補給するという意味があるという。この地域は、人口の60%くらいがベジタリアンだといわれている。宗教的な意味合いがもあるのだろうが、あまりに暑いところでは、肉類を欲しなくなるとも言われる。
 
 東インドのカレーの特徴はマスタードオイル。主として使うスパイスはマスタードシード。マスタードシードには、香りと共に苦味があるのが特徴だ。インド人でも食べられない人が多いというほどクセが強い。

 また、ターリーと呼ばれる定食の中でも、食べる順番が決まっているといった、食事のルールが細かいことでも知られた地域だ。それは、アーユルヴェーダ(インド古来の健康法)にのっとった理由らしい。一皿目に苦味のある野菜料理を食べる。これは、体から毒素を出すためだ。次に豆カレー、チキンカレー、マトンカレーと、消化にいいものから順番に食べていく。すると、胃の負担にならず消化できる。消化がうまくいかないと、胃に溜まった食べ物が酸化してくる。アーユルヴェーダでは消化をなにより大切にしているという。
 東では米を主食に、小麦も食べる。インドには、インディカ米もジャポニカ米もあるが、家庭ごと好みと経済力を考慮して選んでいるらしい。高価なのは、ジャポニカ米ではなくてインディカ米である。汁の多いカレーには、パラパラのインディカ米の方が適しているからか、インディカ米の方が人気も高い。

 そして魚も良く食べられている。海に面している土地柄、ガンジス川の下流を擁する地域でもあるので、副菜として魚を食べる。地元では海魚より、川魚の方に人気がある。とはいえ海魚は一度に大量に捕れるため値段が安いので、日常的によく食べられている。

  南インドほど暑くならず、北インドほど気温差のない西インドは、温暖な気候に恵まれている。この地域は、南インドに次いでベジタリアンが多い。種類豊富な野菜と豆類の素材をいかして、油もスパイスも控えめに料理する。

 カレーには水分があり、サラッと調理され、少量の黒砂糖が入る。食事に黒砂糖を入れるのは、他に東インドだけ。北や南ではあまり使われない。
 インドでは、スパイスは薬と考えられていて、家庭の主婦は家族が病気になったら、スパイスの量を加減するといわれる。どのスパイスをどの病気に使うかは地方によって相違がある。

 主食は米。ただし、朝食はパンだけを食べることもある。昼、夜は、食べ始めにカレーと一緒にパンを食べて、残りはご飯で食べるスタイルが一般的。西の地域のパンは、必ず全粒粉を使う。
 またアラビア海に面した長い海岸線を擁する地域でもあるので、シーフードカレーとして調理されたりと、魚介類を食べることも多い。魚や貝、イカ、カニも好んで食べられている。

ベーシックなチキンカレー
ベーシックなチキンカレー
北西インドのカレー
北西インドのカレー
南インドのカレー
南インドのカレー
スパイス
スパイス
リンク
リンク
メール
メール



100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!